12/31レポ。

12/31は、開演がいつもより1時間遅い。カウントダウンのためだ。いつもより1時間遅い電車で出かける。昨日買ったらくやんカードはもう残りが180円になっていたのでまた買い足す。今日のカードはえびす様のカードで、うーんめでたい。やっちぉさんの風邪は、昨晩何重にも対策していたのでどうやら持ちなおしたようだ。今日は朝から飛ばさなければならない。なぜなら一発目がPOLYSICS、二発目がZAZEN BOYSなのだ。
今日はクロークではなくコインロッカーを使うことを提案してみる。よく考えたら「出し入れ自由のクローク」と言っても出し入れすることなどほとんど無い。それに1000円払うよりも500円のコインロッカーを使うほうがマシだと思うからだ。と、言いながらコインロッカーを閉めたとたんタオルを出すのを忘れる。この際だからとマフラータオルを買うが、欲しかったピンクは売り切れで、諦めてグレーを買った。今日はとにかくまず、ポリとザゼンを見てからビール!ってことで、一路プラネットステージを目指す。最初フロントエリアまで入ったが、体力を考えてフロントエリアの仕切りの柵の近くに陣取る。
山崎洋一郎ROCKIN'ON JAPAN編集長兼WESTプロデューサーの朝礼。渋谷陽一が見に来て絶賛していたと自慢?w他にも音楽業界の関係者が見に来て注目していたとの事だった。来年はWESTももっと大きなイベントになるかもしれないが…課題は多いと思う。そして山崎の紹介でポリのライブスタート!去年のCOUNTDOWN JAPAN 05/06でもポリはめちゃめちゃ盛りあがった。なによりオーディエンスのレスポンスがポリをアゲている!その熱気の交換が感じられてすごい体験だった。今年もこのWESTで、それ以上のことをオーディエンスとしてやりたい!ポリをアゲにアゲまくりたい!と思いライブに臨んだ。んが、そんな思いなど当然必要も無くポリの音楽はアガるのである。「PEACH PIE ON THE BEACH」「BabyBIAS」2007/1/31発売の新曲のカップリング「Shizuka is a machine doctor」「I My Me Mine」「シーラカンス イズ アンドロイド」「ガジャガジャグー」「Electric surfin' Go Go」「you-you-you」怒涛のセットリストである。特に「you-you-you」は気持ち良かった。なんんというかポリとしては珍しくポジティブに突き抜けるサウンドでハヤシのボーカルもとても気持ちいい。やっぱりポリはいつも最高のライブをしてくれる。来年も機会があればまたナマでポリしたい、と思えるバンドである。
ポリの場面転換&客入れ替えの間に柵にしがみつくことができて少し楽なポジションで次のザゼンに備える。ザゼンのライブはギターによる殺戮である。百人、千人、いや一万人でも向井は切って殺すだろう。そういう緊張感、自分の演奏(プレイ)しか信じない。それこそがザゼンの音楽の本質である。まるで己の刀しか信じぬ武士のように。
今回はのっけからそれを感じさせられた。向井、カシオメンこと吉兼、町田のヤンキーこと日向、柔道二段松下敦がフリースタイルで音を斬り合う。呼吸、なのである。マツリスタジオでこの呼吸をとにかく磨いている、4人の侍どもの貫禄の違いすぎるプレイ。「Himitsu Girl's Top Secret」「Friday Night」「COLD BEAT」「半透明少女関係」とセットリスト自体はいつもと変わらないが、その凄味はいや増している。とくに今回の「COLD BEAT」はK/Bを織り交ぜる展開が面白かった。もうこの人たちには何回斬られたか分からないけれど、でもまたその太刀を浴びたくて来年もライブへ行くことだろう。
大満足!のポリとザゼンのライブを終えてビール!そして遅い昼ご飯。ケバブカレーを食べるが冷えててまずい。ろくなもんではない。そのあとDJ BOOTHにハヤシヒロユキ(frm POLYSICS)を見に行く。やっちぉさんの大好物であるがむそーはイマイチ、ノリが分からず戸惑っていたが筋肉少女帯など(「日本印度化計画」「日本の米」「釈迦」)がかかり、特に「日本の米」の「知らないのか!納豆に、ネギを混ぜるとうまいんだ!」の大合唱には大爆笑だった。特にいも欽トリオと「夢見る少女じゃいられない」をミックスしたパフォーマンスには笑った。そうか、ここらへんがハヤシの好物ならば、ぜひ次回は空手バカボン筋肉少女帯の前身となった大槻ケンヂ内田雄一郎のバンド。ナゴムレコード)の「ライディーン」などをぜひやって欲しいものである。
そんな偏った楽しみ方をしつつ終わってみると、見ようとしていた「ジン」のステージは終わっていた。しかたなくオーロラステージから再び飲食エリアに引き返しカウントダウン神社へ。んが、おみくじの販売は23時からとなっており、お参りだけをして、再び東京事変を見るためにオーロラステージへ戻った。
東京事変のライブは初めてなので、どんな感じ?と思っていたが、思ったよりもサービスよい内容で盛りあがった。特に「丸の内サディスティック」をやったのはちょっとビックリ。他は「林檎の唄」「群青日和」など。なかなか楽しめました。んが、やはり疲れがピークに達していたので、飲食エリアに戻ってだらだら。飲食エリアのあまりの混み具合にCOUNTDOUWN JAPAN 06/07 WESTの会場レイアウトの問題について熱く2人で語りだし、07/08 WESTのレイアウトはこうすべきだ!などと討論し始めた。余計なお世話〜なオッサン2人である。
23時前におみくじ売り場へ。オフィシャルの物販では福袋を買う人たちの長蛇の列。福袋限定Tシャツが入っているらしいが興味無し。なんの気なしにおみくじ売り場の最前に座りこんだらそこから列がびゃーっと伸び始めてしまい、おみくじ販売のスタッフさんが慌てて「2列でお並びくださーい」と整列を始めた。結果一番乗りでおみくじを引き、結果は大吉。しかし恋愛の「一線を越えるな」って…え??なに??って感じ(笑)商売は「見込確なれば儲有」との事、よかったよかった。
おみくじも引いたのであとはスカパラ!である。今年最後、12/31に東京スカパラダイスオーケストラのライブを見れる栄誉に浴することが出来るのは、ここCOUNTDOWN JAPAN 2006 WESTの会場にいる我々のみなのである。そのことを単純に喜びたい。そしてその喜びを表現する方法は…力尽きるまで踊ること!である!おれもたぶんやっちぉさんも、3日間の疲れで、最高のコンディションで踊ることは、まず無理だろう。それでも力尽きるまで踊るのである。
現にスカパラのステージが始まってしまったら何もかも忘れてしまう。スカパラの音楽はすごいなと思う。音楽の力は、肉体と年齢(笑)の限界を超えてしまえるのだ。そう思えるほど、むそーは力の限り踊り飛び跳ねた。
谷中さんがMCで「音楽があれば戦争なんてなくなるよ」と言った。それはもちろん嘘だ。音楽に戦争を無くす力なんか無い。ただ、音楽は人種や宗教や国を越えて、異なる人間に同じものを楽しませる力がある。同じものを楽しむ、その経験をしたもの同士、殺し合うことはきっとできないだろう。いや、できなくしてしまいたいのだ。そのためにともに楽しめる音楽を演り続ける。それがスカパラの音楽なのだ。
カウントダウンが始まる。2007年の瞬間に花火が上がり、銀紙が舞う。HAPPY NEW YEAR!この先どんなことがあるか分からない、新しい年をHAPPY、と迎える。これからほんとうにHAPPYなのかも分からないのに?…なんて理屈なんかこねまわす必要は無い。年が明けて、また音楽が鳴り始める。そして僕らは踊り続ける。まずはここで、そしてこれからはどこか別の場所で。年をまたいで鳴り響き、人を踊らせるスカパラの音楽は、人が音楽とともにある幸せは連続していくことを、まったく明らかに証明するのだ。
一回のアンコールの後、スカパラのステージは終わり、COUNTDOWN JAPAN 2006 WESTは幕を閉じた。飲食エリアに戻るとDJ BOOTHはまだまだ盛りあがっている。音楽が止むことをみんな惜しんでいるのだ。DJ BOOTH近くの丸テーブルでやっちぉさんとビールで乾杯しながらDJ BOOTHからの音楽を聴き、時には反応する。うん、やっぱりこの音楽に満ち溢れた空間、フェスという空間はいい。音楽が好きな者にとって、そこはパラダイスだ。音楽とともにビールを飲み、飯を食べ、眠り、踊り、拳をつきあげ、手をたたき、聴き入る。単純かつ贅沢なこと。そしてそれこそがフェスの素晴らしさで…2007年になっても、僕らはまだまだ音楽とフェスという空間を楽しみたいと思った。