やれるチカラとやらなきゃなコト

精神科。年末の混雑を見越してか、今日は9時半からの予約。常連の(笑)予約しか受けてないみたいで、自分が行ったときもまだ誰もいませんでした。なので今日はゆっくり先生とお話しました。
その中で、人は歳を取るとね…という話に。歳を取ると、やらなきゃなコト、大人としての責任とか義務とかたくさん増えるけれど、やれるチカラ(気力、体力…ね)は若い頃より確実に衰えてく。だから全部やろうとしても、どうしても出来ないことは増えていく。だから歳を取ったらやらなきゃなコトを全部やるのは無理になってくんですよ、と。だからそのやらなきゃなコトに優先順位をつけて、ある程度のところは諦めて捨てていく、それをしないとやっていけなくなりますよ。
なるほど、と思いました。そして案外「歳を取る」っていうのは簡単ではないんだな、と。大人になったらできることも増えるけれど、大人になったからこそできなくなくなることもある。その「できなくなる自分」と折り合いをつけるのはなかなか難しい。それは「歳を取る技術」が必要なんだろうな、と。
大人になったら、いろんなことが楽になると思ってたんです。いろんなことが簡単にこなせるようになって、悩むことも少なくなると思ってたんです。でも人間ってそう簡単ではないみたいです。でもこういうことも歳を取ったから分かることであって。だから、いまむそーは34になったけれど、これは34になったから分かることであって、たとえば44とか54とかになってから分かることもあって。それは一人一人の人間にとって初体験なことであって。だから、人生というのはすごく未開拓なんだなーと。とりあえず歳を取ってみないと分からない。歳を取ったからこその悩みとか、あるいは悩みだけじゃなくて喜びとか、そういうものがあるんだ、と。
30過ぎたときに「ああ、人間ってこうやって歳取っていって、80とかまで生きるんだな」と思ったんです。30年生きられたんだから、この時間を生きれば60になって、そのうち80とかにもなるんだろうと。でも、やっぱり40になるとか50になるとか60になるとかの間にも、きっとそれはそれなりに悩みやあるいは喜びがあって。それは10代とか20代とかにそれらがあるのと同じようなものであって。
月並みな結論かもしれないし、結論ですら無いかもしれないけれど、「とりあえず生きてみるしかないんだなー」と思います。いろいろあるけど、とりあえずは生きてみるしか。後悔も取りこぼしも不満足もあれもこれもそれもいっぱいあるし、恨み言もつもっていくかもしれないけれども、とりあえずは生きてみるしか。
がんばれ、おれ、と思います。でもこういうことに気付いて書けることも34まで生きてきたからであって、去年死んでたら今日これは書けてないんだよね。だから2006/12/17、今日ここまで、いろんなことがあったけれども、今の気持ちは「今日ここまで生きてきてよかったな」です。毎日そう思い続けていくのはなんかうざいけど(笑)、でもときどきそういうことに気付ける自分でいたいなあと思います。