ドキュメント:ウィルスバスター薬害事件w

仕事でした。元センターで出稼ぎ。1本目はふつーの案件。2本目から異変が始まりました。起動しても壁紙しか表示せずアイコン、タスクバーが表示しない。または表示されても操作に反応しない。お客様に「いつからの現象ですか?」「今日から」「今日の朝の起動のときにはおかしくなかった」・・・「なにかソフトをインストールしたり、周辺機器の追加などなさいましたか?」「してない。ウィルスバスターのアップデートで再起動はした」・・・そのあと同じ内容が3件立て続けに入電する。しかたなくセーフモード起動後にシステム復元を提案する案内が続く。
「おかしいっすよこれ」と隣のリーダーに相談。すると他の対応員もみんな報告に来てるとの事。そして共通項・・・「ウィルスバスターのアップデートをしてから」。気がつけばまわりのみんなが「ウィルスバスター」「ウィルスバスター」と言っている。リーダーが集まって相談をしている。その間も取る電話取る電話全て「ウィルスバスターのアップデート後Windowsが動かない」ばかりが続く。
リーダーから「とりあえずウィルスバスターの可能性が非常に高いから、トレンドマイクロにお問い合わせ頂く様ご案内して」と指示が出る。その後、暫定回避策が出る。ウィルスバスターのアップデートのサービスをセーフモードから停止する方法だ。しかしこれはPCメーカーとして積極的に案内できる内容ではないこと、ウィルスバスターを停止する方法なので、インターネットをそのまま使用すればウィルス感染の危険があることが周知される。お客様がトレンドマイクロへのお問い合わせのご案内で納得してくれないときには、上記をお断りしてご案内するように、との指令。だって何しろトレンドマイクロの窓口は土日やってないんだから。こちらはそれもお客様に伝えなくてはいけない。お客様が難色を示す可能性は高いのだ。
取るたび取るたび、Windowsが固まってる!の問い合わせ。自然と「お客様、確認なんですがウィルスバスターってお使いになってらっしゃいます?」と限定的な確認になっていく(んで100%ビンゴしてましたけどね)。
ウィルスバスターがらみの案件を8件ほど取ったところで、ようやくウィルスバスターのwebサイトで「ウイルスパターンファイル2.594.00(日本時間:AM7:33頃公開)へのアップデートにおける、コンピュータのCPUが100%になる現象に関して」という情報が出る。今までは「ウィルスバスターのアップデートによる障害の可能性が高い」というトークだったが「トレンドマイクロでもこの問題を確認しております。トレンドマイクロへお問い合わせください」と強めのトークに切り替える。原因がはっきりしたのであればお客様も説得しやすい。
その後、緊急にトレンドマイクロがサポート窓口を開けたとの情報が来る。トークも「トレンドマイクロの方、本来土日対応は行っていないんですが、この問題の対応としてサポート窓口を開けているそうです」と完全に誘導するトークへ。ところがすでに「トレンドマイクロに電話がつながらないんだよ!」という電話も入り始める。幸いそのお客様はWindows MeのPCを持っていたので、そこからトレンドマイクロのwebページを見てもらって対応してもらうことにする(夜自分でもかけてみたけど「混雑しております、お電話を切らさせていただきます」状態になってましたね)。
なんだかんだで15件くらいですねー、ウィルスバスターがらみの問い合わせ。本日の問い合わせ8割はこれでした。まぁ仕事としてはラクでしたけど、普通の問い合わせしたい人にはいい迷惑ですし(2時間待ったよ!怒・・・って人もいた)、まぁはっきり言ってあっちゃだめでしょこんなことは、みたいな。かんっぺき人災ですもんね。結局担当者のチェックミスらしいけど・・・・トレンドマイクロさんもお粗末なもんですね。さっそく削除してマカフィーに乗り換えるお客様もいましたので、シェア激減は間違いないかと思われまーす。