ロマンシング サ・ガ−ミンストレルソング−

買いましたよー、ロマサガ!初代ロマサガ(SFC)のリメイクってことでこりゃー買わなきゃでしょってことでネットで予約しまして、今朝到着しました。やりたい気持ちは逸るけれど家事もしなくちゃなんないんで、とりあえずオープニングデモ流しっぱなし。山崎まさよしのオープニング曲が流れる。んで、あのオーバーチュア。んもー興奮ですよ。さすがイトケン節健在です、最高です。
ロマサガは、むそーにとってベストゲームと申し上げても過言ではないゲームです。なにがロマサガの魅力なのか?それはフリーシナリオシステム、それに尽きます。プレーヤーは固定イベント以外には特にこなさなければならないイベントは存在しない。とにかくひたすら戦闘してるだけでも事態は進んでいってラスボスとのバトルまで行くわけです。世界中どこへ行ってどんなイベントをこなすかも自分しだい。自分のパーティのメンバーを誰にするかも自分しだい。一匹狼も全然あり。プロデューサーの河津秋敏さん曰く「イベントやストーリーや設定は脇役でしかない。バトルや冒険そのものが一人一人のストーリーになるんだ」とのこと。
そう、そうなんです。同じイベントをこなしても「あのダンジョンのここで迷ってさー」とか「レベル低いままイベント突入しちゃって戦闘めちゃめちゃ厳しかったー」とか・・・与えられたストーリーを読んでいくことがゲームの面白さではなく、与えられた世界、設定、イベント、冒険、バトルをどうこなしたのか、そこでどんな体験をしたのか。それこそがプレーヤー一人一人にとっての物語なんだ!
SFC版のときにいわゆる攻略本ではなくて「ロマサガ大辞典」という設定資料本(辞典の名にふさわしく世界のありとあらゆること、裏設定まで網羅していた・・・2000円以上した高い本だった記憶があります)が発売されました。そこでプレーヤーから募集した私のロマサガプレイ体験談がめちゃくちゃ面白くて。キャラクターに感情移入したすっげー偏ったプレイをしたりとか、一匹狼プレイを極めようとする人とか、みんな与えられた世界の中で自分なりの楽しみ方をしていた。
ちなみにむそーはゲーム画面の中で「演技」することが楽しかった。たとえば今回最初に主人公として選んだローザリア王国イスマス候の長男アルベルト。ある夜突然イスマス城をモンスターの集団が襲うんだけれども、アルベルトはローザリア王国の皇太子ナイトハルトに事態を伝えるためナイトハルトの婚約者で実の姉のディアナを連れて城を脱出する。城に残りモンスター軍団と戦う覚悟を決めた父イスマス候ルドルフが「早く行け!」と促すのを聞いた後、むそーはアルベルトを駆け出させ、そして一度振り返る動作をさせる。プレイには必要の無い動作だけれど、アルベルトならきっと振り返ってもう一度両親の姿を見るだろう。そう感情移入しながらアルベルトを操作するのだ。つまりむそーはアルベルトをロールプレイしている。
むそーにとって、ロマサガがベストゲーム、しかも究極のRPGだと思うのは、操作するキャラクターがただのキャラクターではなく、テーブルトークRPGの用語で言うところの「プレイヤーキャラクター」、プレイヤーが演じるべきキャラクターだと思うからだ。RPGの元来の意味とは「ロールプレイングゲーム」。役割を演じる遊び、つまりごっこ遊びなのだ。むそーはロマサガでアルベルトになり切り、ごっこ遊びをする。しかも真剣に。世界は、イベントは、冒険は、戦闘はアルベルトにいろんな試練や選択を課す。それに対しむそーはアルベルトとなって、アルベルトとして選択しなければならない。アルベルトを翻弄する運命を、物語として見ているのではなく、自分自身がアルベルトとなって体感するのだ。そして突きつけられる試練や選択は、アルベルト=自分自身のものとなるのだ。
むそーにとってしばらくは、アルベルトとしての日々が始まります。それはもはや「ゲームで遊ぶ」という域を超えてロマサガの世界で生き抜く日々の始まりを意味しているのです。