星へ行く船/新井素子

友達に借りました、「星へ行く船」。正確には「星へ行く船」シリーズ全5冊。「通りすがりのレィディ」「カレンダー・ガール」「逆恨みのネメシス」「そして星へ行く船」。ほんと懐かしいです、このシリーズ。
出会いは確か中学の時。みんなで読み終わった本を持ち寄って作っていた学級文庫。そこにこの本があった。それでなきゃ中学生男子がコバルト文庫に出会う機会はそうそうないだろう。んで、はまったなー。中学の頃にはもう物書きしてたので、その頃書いていた小説にはモロ影響が出ていました。「星へ行く船」シリーズのノリと当時流行ってた「ダーティペア」ってアニメのコンセプトをぱくったみたいな小説…いまやどこへ行ったか分からないけれど、恥ずかしくて2度と読めないな。でもテーマ的にはいまと似た部分もあったりするから笑えるよね。姉の友達とおれの友達とで同人誌作ってたりしてたなー、あー恥ずかしい思い出。
久しぶりに読むと、あー、この文章のテンポ、ノリ、いかにも新井素子だわーって感じ。文章の重さへの気の配り方、独特の句点の打ち方で読むときのリズムにも気を配ってるなという印象。それに一人称の口語体…というか会話調の文章だからね、いきおい軽くなります、印象は。ま、そこがコバルト文庫っていう土壌にもマッチしていたんでしょうねー。
コバルト文庫はその後「波多野鷹」っていう作家さんが好きで何作か読んだけど、内容はもう全部忘れてしまったなー。中学の頃はまだ小説家か雑誌編集者になりたいと思っていて。そこのころ小説の賞なんてあまり知らなかったからコバルトへ応募しようかな、なんて考えていた。うーん、青い話です。
「星へ行く船」読んだら、きっとその頃の自分の事をいろいろ思い出しそう。ま、それも悪くないかと思いつつ読んでみてます。