朝日歌壇より〜2008.12.8

(柔らかい時計)を持ちて炊き出しのカレーの列に二時間並ぶ (ホームレス)公田耕一
自転車でどこかへ行こうタイヤには秋の空気をかぁんと詰めて (東京都)中村敬子
休日の町に流れるやわらかき冷凍ピザのチンしたにおい (藤沢市)辻 千穂
ころんでも立っても泣いてもほめられて満一歳の子の誕生日 (武蔵野市)佐野三郎
窓の無い職場で一日暮れてゆく消化試合のような人生 (藤沢市)辻 千穂

先日帰省したときに、祖父が新聞から切り抜いていた毎日歌壇(自分の短歌が掲載されたもの)をスクラップしたものをまとめて母に見せてもらった。祖父の短歌も読んだし、その周辺の他の人の短歌も読んで、他の人の短歌を詠むことは感覚を研ぐ訓練になるな、と思った。
今日から朝日歌壇に掲載された短歌のなかで、好きな感覚の短歌をこのブログにスクラップしていこうと思う。
詠み人の方々のお名前は敬称を略させていただきました。
それぞれの歌に論評しようと思ったが、する立場でもないし、言わずもがな、な気がするのでやめておこうっと。