世界征服と狂いのすすめ

「世界征服」は可能か? (ちくまプリマー新書)

「世界征服」は可能か? (ちくまプリマー新書)

「狂い」のすすめ (集英社新書)

「狂い」のすすめ (集英社新書)

気になっていた新書を2冊購入。
岡田斗司夫氏の「「世界征服」は可能か?」は、世界征服をまじめに考察してみたという本だが、題材としている「世界征服」がフィクションとしての世界征服(まあ、チンギス=ハンや織田信長やオウム真理教とかも出てきますが)なので、どっちかっていうとジャンルとしては謎本に近いですね。岡田氏の本はわりと好きなのですけど、これは広告にまんまと騙されたな・・・っちゅー本ですね。あんまり読む価値は無かったです。
ひろさちや氏の「「狂い」のすすめ」は、これはいい本ですね。一編が短いから楽に読めるし、内容もいい。
現代の日本社会は社会の方、世間の方が狂っているのだから、自らが狂ったほうが逆にまともに生きられるのだ、と。人生の意味や目的意識、未来に対する権利、そういうものは全部捨ててしまったほうが楽ですよ、と。生まれてきたついでに私たちは生きているのだから、今の自分をもっと楽しんでいきましょう、という本です。読んでいてすごい楽になります。
かといって人は働かずには生きていけないし、世間をいくら軽蔑しても世間とけんかするわけにはいきませんからね。だから心の中でちょっと「狂って」おきましょう、と。これはお勧めの本です。生きる意味とか生き甲斐とか、勝ち組負け組みとかそういう(必要の無いことに)悩んでいる人にお勧めの本ですね。