原発に関連して
- 作者: クリスタヴォルフ,Christa Wolf,保坂一夫
- 出版社/メーカー: 恒文社
- 発売日: 1997/08
- メディア: 単行本
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読んでいると、福島第一原発の事故はチェルノブイリ事故とは違う、などと思っていた過去の自分が恥ずかしくなります。人類はチェルノブイリの事故から何も学ばなかった。東電も、日本政府も、われわれも。チェルノブイリ事故の時と同じように慌てふためいている。
想定外の事故と繰り返し特殊事例としてしまえば、また原発事故は世界のどこかで起こるでしょう。チェルノブイリの時も、IAEAは特殊な事故として扱い、何も学ばなかったのですから。チェルノブイリの時さえ、ソ連の科学者は1万年に1回の確率でしか起こりえない事故だったと言っているのです。チェルノブイリの事故、あれからもう1万年も経ったのでしょうか?
もしかしたら原発が正常に、安全に動いていることのほうが奇跡なのかもしれません。福島の次の事故を起こさないためにも、私たちは脱原発への歩みを進めなければなりません。
もう1冊。
- 作者: レイモンドブリッグズ,Raymond Briggs,さくまゆみこ
- 出版社/メーカー: あすなろ書房
- 発売日: 1998/09
- メディア: 大型本
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「政府の指示にしたがって(中略)ちゃんとしたことをしなくっちゃ」と、馬鹿馬鹿しげに見える対策をとっていく夫。結局核戦争が始まり、そんな簡易シェルターなど役には立たず・・・政府の救援が来ることもなく、最後は神に祈ることしかできない。
原発事故での政府の信用ならなさが、この本を思い出させました。子供の頃、一度読んだ本だったのです。政府など、国などあてにはならない。最後には自分で決めるしかない。ならばこの私たちが形作っている国とはなんだ。なんの意味がある。ずっと前から当たり前に在りすぎている、この国という存在は、個人にとっていったいなんなのか。そんなことまで考えてしまいます。