VAIO type P - muso nikki

キービジュアルを見ただけで欲しくなる。さすがソニー。
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ソニーがUMPCを作るとこうなる。というかソニーの「モバイルPC」というものに対する思想が詰め込まれています。ソニーのノートPCはまさに「モバイル」ありきで開発されてきました。VAIOノート505、C1、GT、SR、TR、バイオU…ソニーにとってノートPCとはモバイルコンピューティング、コンピュータを持ち歩くことによって生活がどれだけ楽しくなるか…いやむしろ生活にいかにコンピュータが寄り添うことが出来るかの挑戦だったと思います。だからこそ、このビジュアル。なにより持ち歩きたいと思わせるものでなければコンピュータではないのです。肌身離さず持ち歩きたいと思わせるビジュアルこそが、モバイルPCの能力の、ある意味最大のものかもしれません。そうすることで初めて、コンピュータが人の生活シーンの全ての場面に関わることが出来るからです。
もちろん持ち歩きたい、持ち歩きやすいだけでは人はコンピュータを使い続けない。持ち歩き続けない。人がモバイルコンピューティングを行い続けるモチベーションになるものとして、コンピュータの有用性と操作性、そしてそれを保証する能力が必要です。
ソニーがUMPCを作るうえで、モバイルコンピューティングに必要な有用性、それを行うための操作性を考えた結果搭載したのが、8インチワイド液晶、ウインドウ整列ユーティリティによる画面視認性（画面が狭く見にくいだけで、使い続けるモチベーションは大きく下がります）。二つのブラウザウインドウが見やすいサイズで並列表示できるウインドウ整列ユーティリティが、8インチワイド液晶を生かします。この視認性レベルを最低でも保証したかったんだろうな、と感じさせる部品選択とそれを生かす機能と言えます。
そしてもう一つモバイルコンピューティングというものを心底分かっているな、さすがモバイルノートのソニー、と感じさせる機能が「インスタントモード」の搭載です。PSXやPS3、PSPでおなじみのXMB（クロスメディアバー）。Linuxベースの簡易OSが起動しwebやskypeの起動、写真や動画の再生、音楽の再生ができます。モバイルコンピューティングの中で、コンピュータを使って「すぐしたいことは何か」「それをするための方法はなにか」を突き詰めていった結果出来たインスタントモード。モバイルコンピューティングの有用性、操作性を熟知しているソニーだからこそ出来た機能であり、他のUMPCとは設計思想の面で一歩も二歩も先じている部分だと思います。
その他にも別売の外付ディスプレイ／LANアダプタを用意する割り切りでデザインを確保しながらも拡張性も担保しているし、ハンディカムをそのまま接続しハイビジョン映像もそのまま再生したりと、ハンディカムユーザーの利用シーンにも応えている。
標準バッテリで4.5時間駆動は若干短い感もあるが、60%までの充電なら通常の3/2の時間で充電できる急速充電もあり、一時的にも電源が確保できればなんとかなりそうではある。コンセプトとしてはタフモバイルというようりは日常のパートナーとしてのモバイルPCであり、そう考えれば4.5時間の駆動時間は十分と言えるだろう。
片手で持ち歩け、ポケットに入る、そしてなにより手にしたくなるデザイン。それにモバイルコンピューティングのための高い有用性と操作性があるとなれば、VAIO typePがすぐにでも欲しくなり、毎日持ち歩き使いたくなるPCであることに異論を差し挟む余地などないだろう。