湯上りの母に少年梨を剥く 群馬県 酒井せつ子 月光や先達として山登る 小金井市 西山亟 蜻蛉を空の童話と思ふとき 朝倉市 浅川走帆 水澄むや日記に書かぬこともあり 奈良市 杉田菜穂 秋夕焼大地を燃やし尽したる 北海道 高橋とも子
孤独なる老いにも似たり廃船は浜に傾き腹を晒せり 八王子市 斎賀勇 俯いて草取りをれば安堵してかわが堆肥へと鳶の子も来る 金沢市 前川久宣 放心の狸と出会ひぬ投函の眞夜の郵便ポストの前に 枚方市 福永康子 投票所の壁際に亀立ち上がりひっくり返ってまた…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。